仕事

ミスしたけど謝れない‥「自分は悪くない症候群」かも?

ミスしたけど謝れない‥それ、「自分は悪くない症候群」かも?
本ページはプロモーションが含まれている場合があります

仕事で自分がミスをしてしまったけれど、

「◯◯さんが悪い」

「内容が分かりにくかったせい」

と、自分の非を認められず他の要因に責任転嫁をしてしまい、どうも素直に謝れない‥

とお悩みの方。

それ、実は「自分は悪くない症候群」かもしれません。

かくいう私も、子どもの頃から素直に謝ること苦手でした。
ですが、少しずつ改善を意識していくことで、以前よりは素直に謝ることへのハードルが下がりました。

この記事では、私と同じような悩みを抱えている方に、「自分は悪くない症候群」について解説します。

このままではダメだと分かっているけれど、何をどうすればいいのか分からない‥

と思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

「自分は悪くない症候群」とは?

みなさんの中に、これまでの人生の中でミスをしたことがない人はいますか?

誰しも「やってしまった‥」と思った経験はあるかと思います。

その原因が自分にあると分かった時、非を素直に認め、謝罪することはできていますか?

「自分は悪くない症候群」にかかってしまっている方は、過ちを認める・謝罪するということができず、他人や他の外的要因のせいにする傾向にあります。

つまり、「責任逃れ」をしてしまうのです。

これは心理的な自己防衛反応が起きるためで、ある意味自然なことでもあります。

ですが、いつも自分の非を認められないでいると、周囲からの印象がどんどん悪くなってしまいます。

最悪の場合、印象が悪くなっていることに気づいていても、「それでも私は悪くない!」という態度をとり続けてしまって、さらなる悪循環を引き起こしてしまうこともあります。

「症候群」とついていますが、これは医学的な意味(病名)ではなく、ある種の社会現象としての意味合いが大きいです。

セルフカウンセリングをし、自分の取る行動を意識することで、「自分は悪くない症候群」から抜け出すことは可能です。

「自分は悪くない症候群」に当てはまる人の特徴

では、なぜ「自分は悪くない症候群」にかかってしまうのでしょうか?

その理由を一言でいうと、「プライドが高いから」です。

プライドとは

自分の才能個性、また、業績などに自信を持ち、他の人によって、自分の優越性・能力が正当に評価されることを求める気持。また、そのために品位ある態度をくずすまいとすること。誇り。自尊心。自負心。矜持(きょうじ)

出典:コトバンク

こう言われると、中には「私はプライドが高い人間じゃない」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、まずは「自分は悪くない症候群」に当てはまる人の特徴を一緒に見ていきましょう。

いずれも特徴も無意識的な部分が大きいので、一見ではピンと来ないかもしれません。

最近あった出来事に対する、ご自身の行動や考え方をじっくり振り返りながら、当てはまるものはないか確認してみてください。

特徴①:物事を勝ち負け・損得で考えている

何かを選択する時、勝ち負けで白黒つけようとしたり、損得で考えていませんか?

こうした考え方の傾向がある人は、自分の非を認めることや謝罪することを「負け」や「損」だと感じてしまいます

そして、負ける自分や損をする自分はダメだと思う特徴があります。

ですが、本当の勝負事なら勝ち負けにこだわるのも大事ですが、自分の非を認めること・謝罪をすることは、勝ち負けや損得で判断できることではありません。

特徴②:自己愛が強い

自己愛が強い人は、「認めてほしい」「優位に立ちたい」という欲求が高い傾向にあります。

その結果、「自分は正しい」と主張を押し通そうとしてしまうこともあります。

  • 自分の経験を自慢する
  • 他人の能力と比較して、自分の方が優れていることをアピールする

こうした行動をとってしまうことも、自己愛が強い方の特徴です。

特徴③:自分を過大評価している

「もともと器用な方で、何をやってもそれなりにできた」

「頑張った訳じゃないけど、よく褒められた」

という人は、その経験から、今の自分の全てを「他人よりも優れている」と過大評価してしまう場合があります。

その評価は、「自分がミスをする訳がない」といった過信にもつながります。

誰しも、過去と同じような経験をすることはあっても、過去と全く同じ経験をすることはありません。だから、過去の経験が活かしきれないこともあるでしょう。

そんな時、大なり小なり、失敗することはあります。

でも自分を過大評価している人は、「自分のせいなはずがない」と、自分の正しさを主張してしまいます。

特徴④:完璧主義

「評価されるに人にならなければ」

「なんでもできる人にならなければ」

などと、完璧であろうとすること自体は、悪いことではありません。

ですが、そうして完璧を目指すが故に、融通が利かなくなったり、頑固になったりしてしまうことがあります。

自分の非を認めて謝罪をするということは、完璧主義の方にとって、「完璧ではない自分を認める」ということ。

その行為自体を屈辱的にも感じるので、受け入れられない・認めないと思ってしまう傾向があります。

特徴⑤:被害者意識が強い

ミスの原因が自分にあると分かっていても非を認められない人は、被害者意識が強いという特徴があります。

被害者意識の強い方は、最終的には自分の行為に原因があるにも関わらず、

「◯◯さんの指示が分かりづらかったからミスをした」

「忙しすぎたのが悪い」

などと、あくまでもミスの原因は自分ではなく、外的要因にあると主張する傾向にあります。

「自分は悪くない症候群」から抜け出す方法

上述の特徴で、ご自身に当てはまるものはありましたか?

当てはまりすぎて、なんて自分はダメなんだ‥と思ってしまった方もいるかもしれません。

ですが、安心してください。

今の自分の状態を俯瞰できるようになったみなさんは、ただただ「自分は正しい」と主張していた過去の自分とは間違いなく変わっています。

そんなみなさんのために、「自分は悪くない症候群」から抜け出す方法もご紹介します。

大変かもしれませんが、意識し続けてみてください。

方法①:誰にでも欠点はあると認識する

あなたの周りに「完璧な人」はいますか?

その人は、あなたには完璧な人に見えていても、他の人にはそうでないように見えているかもしれません。

また、多くの人は「完璧であること」を自分に課している気がしますが、裏を返せばそれは、今の自分には「欠点がある」と認めているということです。

あなただけではなく、周りのみんなも何かしらの欠点を抱えています。

だからこそ、誰だってミスをすることはあります。

「失敗は成功の元」とも言いますので、必要以上に失敗することを恐れなくても大丈夫です。

方法②:「あなたの行為」と「あなた自身」を混同しない

ミスが起きた時、その原因はどこにあるのでしょうか。

それは、「あなた自身」ではなく、あなたの取った「行為や行動」です。

ですが、外的要因ではなく自身に非があると分かっていると、「『私が』悪い」などと、主語を「私」にしてしまうことがあります。

すると、自分の非を認める行為を通して「自分自身が否定されている」ような感覚になることも。

そのような感覚から自分を守るために、「自分は悪くない症候群」を発症している場合もあります。

ミスが発覚した時や指摘を受けた時、あくまでも原因は「自身の行為・行動にある」にあり、あなた自身を責めているわけではないと認識しましょう。

方法③:謝ることであなた自身の価値は下がらないと知る

謝罪をするということは、自分の非を認めることになります。

自分の非を認めると、「自分はダメな人間だ」「自分には価値がない」と思う人がいるかもしれません。ですが、謝罪をすることであなた自身の価値が下がることはありません。

例えば、会社でAさんがミスをしてしまったとします。

Aさんは自分の行為・行動に非があったことを認め、すぐに謝罪をしました。

そんなAさんをみて、あなたは「Aさんには価値がない」と思うでしょうか?

むしろ、「素直に謝罪ができてすごいな」と感心しませんか?

もし、自分の非を認めることで自分の価値が下がったと感じるとすれば、それはあなた自身の意識がそう感じさせているのであって、実際にあなたの価値が下がる訳ではありません。

方法④:一呼吸置いて、ミスの原因を分析する

ミスやトラブルが起きた時、「自分は悪くない症候群」にかかっていると、どうしても反射的に反応してしまいます。

これを克服するためには、まずは「一呼吸置く」を意識してみましょう。

指摘を受けた時でも「確認します」と持ち帰りましょう。そして、ミスやトラブルの原因と今後の対策を分析しましょう。

この時のポイントは、客観的に分析し、自分の非であればその事実をしっかりと認めること。
架空の後輩のミスを分析する、と思って取り組むのも一つの手です。

人はどうしても自分の主観・思い込みで判断してしまう部分があり、ミスやトラブルの原因を見落してしまうことがあります。
客観的にみることは、その原因を明確にするための近道となります。

また、分析する際は、度々振り返りができるよう、メモに残すなどして可視化しておきましょう。

もしこの分析作業を疎かにしてしまうと、また同じような失敗をしてしまう可能性も高くなります。

失敗を繰り返すと、「周囲の人から『またミスをしている』と思われるんじゃないか」との思い込みで怖くなり、自己防衛から「自分は正しい」と主張してしまうかもしれません。

それでは変わらず「自分は悪くない症候群」にかかったままです。

抜け出したいと思っているのであれば、一呼吸置いて冷静になり、客観的に分析するように意識しましょう。

方法⑤:「すみません」と謝る練習をする

ここまででお伝えした方法を意識・実行できるようになれば、「自分は悪くない症候群」から抜け出すにはあと一歩です。

その一歩は、「すみません」と謝る練習をすること。

実際の場面での練習はなかなかハードルが高く難しいので、まずは自宅でやってみましょう。

「あの時ここで謝れていたらよかった」と思った経験も、一度や二度はあると思います。
そういった、実際にミスやトラブルで指摘を受けた場面などを思い出しながらやってみるのが、一番分かりやすく練習しやすいと思います。

といっても、最初のうちは、練習と言えどとても抵抗感があるかと思います。

ですが、子供の頃に乗るのが難しかった自転車が今では普通に乗れるように、みなさんにも、最初は上手くできなかったけれど今は自然とできるようになっていることはありますよね。

「ミスを認める」「謝る」ということも同じです。

最初は難しくても練習を重ねていけば、その抵抗感は自然と薄れていきます

「自分は悪くない症候群」から抜け出し、より良い自分へ

「自分は悪くない症候群」から抜け出すことは、一朝一夕でできることではありません。

自分の非を認める、謝ることはとても勇気が必要です。
そのため、これらが素直にできるようになるまでは、たくさん言い訳をしてしまったり、他責してしまうこともあるかもしれません。

ですが、実際にそういった場面に直面した時こそ、「自分は悪くない症候群」から抜け出す大きなチャンスです!

そのチャンスを逃さないよう、ここでご紹介した方法を、日頃から意識・練習していきましょう。

意識・練習すること
  • 誰にでもミスをすることや欠点はあると認識する
  • 「あなたの行為」と「あなた自身」を混同しない
  • 謝ることであなた自身の価値は下がらないと知る
  • 一呼吸置いて、客観的にミスの原因を分析する
  • 過去の経験を思い浮かべ、謝る練習をする

今こうして悩みに向き合っているみなさんはとても素敵ですし、より良い自分へまた一歩近づいています。

もっともっとより良い自分へ近づくために、一緒に頑張っていきましょう!